日本政策金融公庫(公庫)の平成26年度の創業融資実績がかなり伸びたようです。
前年度、創業融資の実績企業数は前年比114%、融資実績は前年比122%と大幅増加のようです。
(平成27年5月20日 公庫ニュースリリースより)
特にシニア層の創業が多い。ダントツです。
(平成27年5月20日 公庫ニュースリリースより)
創業補助金の効果もあり、創業は伸びていますね。
私、経営相談員をしていますが、補助金の時期になると、創業者が計画書を持って補助金を得るためにどっと押し寄せてきます。
余談ですが、補助金ありきの創業計画ではいけませんよ。補助金の審査を通すための計画ではなく、実現性の高い計画を作って下さいね。
公庫は、実績が伸びた理由として、
1.景況感が良い(景気持ち直し→政府施策→創業機運)
2.公庫内で創業相談の拡充
だそうです。
気になったのは、信用保証協会の創業融資実績です。
26年度の創業融資実績はどうだったのか?
信用保証協会の創業融資の伸び率が低ければ、信用保証協会が公庫に顧客を奪われたことになり、創業全体が大きく伸びたというより、公庫融資が伸びたと考えられます。
最近、保証協会が創業融資に力を入れ、各銀行へ回ってPRを積極的にしていると聞きました。
昔は、創業融資は公庫しかありませんでした。
その後、信用保証協会が創業融資制度を新設して、現在は、どこの金融機関でも創業業融資を受けられるようになりました。
創業融資の歴史は、公庫のほうが長いので、融資審査のノウハウはダントツあります。
他、シニア層の融資が伸びているというのは、私自身、創業相談を受けていて、感じます。
リタイアメントした後、何か事業をやりたいという人が増えています。大きく事業をしたいというより、年金プラスαでそんなに儲けず、やりがいや生きがい、社会貢献という人が多いです。
このシニア層の創業が伸びても、若い層が伸びないと、景気の活力が出ないと思います。
本来、若い層の起業が日本の底力になり、雇用を支えると思います。
創業は伸びていますが、創業する内容は昔とはかなり変わってきているのではないでしょうか。
リスクテイクな創業が減っているのは、間違いないと思いますが、それも景況や、経済成長などに応じて変わります。
昔ほどリスクをとっても、回収できない時代です。
創業融資は、自分の事業性や将来性をキチンと考えて借りましょうね。