事業再生について、最近思うことがあります。
復活や成長することに対して、政府の予算は注入されます。
でも、終わらせることに予算は注入されていません。
事業再生にも限界があります。
1.社長が高齢(70歳ぐらい)
2.承継者がいない
3.借金過多
この3つがある場合、うまく終わらせることを考えるべきだと思います。
高齢であればあるほど、復活へのパワーも知恵もなくなってきます。
円滑化法終了後も多額の債務を抱え、条件変更をし続けている企業は沢山います。
いわいるゾンビ企業です。
債務償還年数が40年、50年ざらにいます。70歳だと100歳超えるまで借金を払い続ける計算になります。
再生するにあたり高齢な社長の場合、これからの成長戦略を考え、作り、実行できるかどうか。
ほとんどの社長はムリだと思います。例外な社長はいますが。
現状として、条件変更を維持させるために、社長が高齢で後継者がおらず、返済困難な企業に対して、達成困難な事業計画を作り条件変更を続けているところもあります。
最近、信じられない融資制度が出ました。
小規模企業共済の廃業準備貸付です。10月1日から始まります。
なんと小規模企業共済は、会社を畳むための貸付を始めます。
コレが出来るのは、共済積立の範囲内の貸付だからですが、、。
貸付は、事業が継続するのが絶対条件です。事業継続性がないと貸付は出来ません。
この貸付は、事業継続のためでなく、終わらせるための貸付です。
最近、再生困難な企業相談を受けたり、聞いたりして思うこと。
再生コンサルも大事ですが、これから社長個人の資産ダメージを少なくして、上手く会社を終わらせるアドバイザーが必要だと感じています。
今後、行政側も上手く終わらせることに予算や制度を作るべきだと思います。
頑張ることをやめさせる。
今やめたほうがダメージが少ない場合はなおさらです。
地方創生も同様です。
高齢者の町で地域を復活させることは大変です。
外部のコンサルや行政主導で作った地域創生は、ほとんど上手くいきません。
何故なら、地域性や地域の人を無視したプランのためです。
とある地域でこのような成功例があるからやりましょう。とか、
このスキームが上手くいきやすいです。
とか、外部コンサルが提案した計画では、上手くきません。立派な内容のものはできますが。
地域の復活は、その地域の住民が本当に復活したいと思っているかどうかで決まります。
頑張りなくない、頑張れない気持ちの人を盛り上げて、コンサルや行政主導の計画を作って地域の住民は、その計画に則り、実行出来るでしょうか。
頑張れない人を持ち上げても、本人が頑張る気がなければ復活なんてできません。
再生しよう!成長しよう!
無理なものは無理です。
出来ないことは出来ません。
上手く終わらせる。
現状を把握し、最適な終わらせ方を考え、提案するコンサルが必要になってきているのではないかと思う次第です。
バンコクの食堂の椅子に寝そべっていた猫。
かわいいです。